講話「歌うことは生きること」楽しい短歌

2024.12.09

日時 2024年12月9日(月)13:30~15:30

講師 徳島歌人クラブ 会長 日向 海砂 (ひゅうが みさ)様

日向 海砂 先生・助手の山中 様

日向 海砂(ひゅうが みさ)先生のプロフィール

1968年 徳島大学教育学部卒業

1971年 歌づくりを始める。

2010年 潮音入社

2015年 第133回明治神宮献詠 短歌大会特選

     「歩き遍路 赤きリュックを背負ひ すれ違いざま蝶の飛び立つ」

2016年 日本歌人クラブ主催 第37回全国短歌大会奨励賞

2018年~2022年 「徳島短歌」代表

2019年 日本歌人クラブ優良歌集賞「遍路と蝶と」

2021年 幹部同人

2023年 「徳島短歌」顧問

日向先生

【講話内容】

中学の時、先生が壇上に上がり短歌を歌い、感じた体験から講話が始まりました。

短歌を知っている人も知らない人も居られるので、「短歌の基本から」とお教えてくれました。

短歌は「五・七・五・七・七」の31文字で出来ています。俳句は一句、短歌は一首と呼びます。

短歌作りは「ハードルが高い」と思われていますが、身近なところでは、君が代は1999年に国歌となりましたが、もとは古今和歌集の短歌でした。

7、5調は、日本人には、昔からとても馴染み深いものです。。具体的に言うと、阿波踊りも短歌になっていますし、蛍の光、百人1首なども7、5調です。日本人の体の中に、7、5調が沢山あるのです。

短歌の音数の数え方は、音数は(五・七・五・七・七)で、墢音(んが入る音)・長音(長く伸ばす音)・促音(つまる音)・拗音(きゃ、しゅのような音)も、それぞれ一音と数えます。

短歌を作るには、次の4つのポイントがあります。

① 心に止まった言葉を書き出す。詠んでみたい言葉、頭にうかんだ言葉、心に留まった風景、その時の心の動きなどをメモる。桜は3文字だが、色を作る事で、赤桜、白桜,桜華、桜散ると付けることで五文字になる。

②歌の中心を見つける。ポイントとして七・七 言葉の裏側の気持を知る。

③中心に据えた物をはっきりと表す。

④集めた言葉を組み立てる。

短歌に季語は不要で、リフレイン(同じ言葉)は使い放題です。歌うことは人に喜びを与えます。感動したことや心打たれたことを入れ、どこで読んでいるか、何に心をよせているかを感じることが大切です。

心のつぶやきをきちんと詠む例文としては、河野裕子さんの短歌「たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか」があげられます。

下の句の(私をさらつて行つてくれぬか)に、作者の気持ちがこめられている事を感じてください。

(また、その他9首の作品を細かく解説してくれました。)

短歌の楽しさとは、「言葉のつぶやき」、「どの人の心の中にも言葉はたまっている」、「話が出来るうちいつまでも出来る」、「仲間がいれば短歌は歌える」、「10才から100才まで歌仲間になれる」である事を教えて頂きました。

「追記」

講座生からは、「短歌の楽しさが少し分かって来た」、「自分も作って見たい」との声も多く、好評のうちに講話が終わりました。日向先生ありがとうございました。

  受講者  91名

  写真 32期 常陸 章

  記  38期 坂東 喜美代

♡次回の御案内♡

日時 令和7年1月27日(月)13:30~15:30

場所 徳島県立総合福祉センター5階ホール

内容 徳島県在住の外国の方から御講演いただきす。

講師 マタレ アパルナ様(インド) ・ イ ヨナ様(韓国)

たくさんのご参加をお待ちしてます。