- 開催日時
令和6年1月22日(月)13:30~ - 場所
徳島県立総合福祉センター5階ホール - 講師
ポルトガル出身 松尾ドゥルシーさん
新疆ウイグル自治区出身 清水マイラさん
講話内容
今日は徳島県在住の外国人の方の講話で、ポルトガルから来られた松尾ドゥルシーさんと中国新疆ウイグル自治区から来られた清水マイラさんのお二人に祖国のお話を聞かせていただきました。
松尾ドゥルシーさんのお話
松尾ドゥルシーさんの祖国ポルトガルでは1910年に現在の国旗が制定されました。国旗の色の緑は誠実と希望、赤は勇気、中央にあるのは紋章、外側の球体は天球儀、七つの黄色い城はムーア人から奪い返した城を表し、五つの青い盾は12世紀にポルトガルを建国したこと表しているそうです。
面積は日本の約4分の1で、人口は1,000万人程です。
ポルトガルはカトリックの国で、家庭の躾は厳しく18歳までは門限があり、親を大切にしています。女性は働く人が多いので父親が子育てを手伝っています。大人しく穏やかな国民性です。
遊ぶところはあまりありませんが夏は海で遊び休日は家族と一緒に過ごします。
よく食べるのはパン。お米もパスタもお肉もすべてパンと一緒に食べます。家にパン焼き窯がなければ公民館等の窯を平等に使います。
大晦日に干しブドウを年の数だけ食べるというのは日本の節分と似ていますね。
首都はリスボンで国の花はカーネーション。
赤い屋根に石畳の道。ポルトガル第二の都市ポルトの旧市街はこの小さな国に17もある世界遺産の一つです。
駅や教会がタイルを組み立てて作られており、映画や小説で有名な『ハリー・ポッター』の世界のモデルになった本屋さんもあります。
ポートワインの生産地があり、樽に10年~20年寝かせて美味しいお酒をつくります。
瓶の蓋につかわれているコルクはコルク樫の皮を剥がして作ります。剥がした皮は再生し、木を伐ることがないのでエコですね。
日本にも大航海時代を経て、カボチャ、カッパ、タバコ、カステラ等ポルトガル語が今もそのまま使われている言葉が伝わりました。しかし、カステラは土地の名前で、この500年の間にスペインに奪われたため、今ではパン・デ・ロと名前を変えているそうです。
また、その時代の男たちは家族を置いて航海に出て帰って来ない人も多かったそうです。
50年位前までは、夫が亡くなると妻は一生黒い服装で過ごしました。ギターラの演奏で黒い服で歌うソプラノ歌手の動画は言葉がわからなくても悲しさが伝わってきました。
ポルトガルはヨーロッパのなかでも特に日本との関わりが深い国です。
今日はドゥルシーさんのおかげでポルトガルへの認識を深めることができました。
Obrigado pelo seu tempohoje
清水マイラさんのお話
清水マイラさんは、中国の新疆ウイグル自治区から日本に来て2022年に日本国籍を取り、ご夫婦で日本に帰化されたそうです。
どうして日本へ? マイラさんはウイグル医科大学を卒業し、日本に行った恋人を追ってきたそうです。
ウイグル自治区は日本から4,422km離れていて、飛行機で7時間程、日本の4.5倍の土地に2,500万人が住んでいます。世界で海から最も遠い地区です。
中国と中東を結ぶ古代のシルクロードの交易路の一部であったため、多くの民族が交差する場所でした。
ウイグル自治区の気温は冬でマイナス10度~マイナス20度、夏は30度~35度と、気温差が激しくトルファン盆地では2022年に世界最高気温をたたきだしたそうです。ここにはチュンチャという干しブドウをつくる部屋があり、暑いので仕事は16時から始めるそうです。
観光は夏がおすすめです。
最後にウイグル舞踊を披露してくれました。
今日は楽しいお話をありがとうございました。
(参加者117名)
次回のご案内
日時: 令和6年2月19日(月)13:30~15:30
講話 :認知症サポーター養成講座
講師 :三島 留美先生
吉田 まゆみ先生
たくさんの方のご参加をお待ちしています。
写真:32期常陸 記:39期赤澤・40期小泉