講話『最近の特殊詐欺と交通安全などについて』

2021.12.12

  • 開催日
    令和3年12月6日(月)
    10時~
  • 場所
    徳島県立総合福祉センター
    5階ホール
  • 講師
    • 徳島県警察本部
      生活安全部生活安全企画課
      竹尾 牧
    • 徳島県警察本部
      交通部交通企画課
      小畑 友紀子

『特殊詐欺被害の現状とその対策について』

講師:徳島県警察本部生活安全部生活安全企画課
竹尾 牧

講師

講師プロフィール紹介

  • 平成6年4月1日
    徳島県警察官拝命
  • 平成6年10月
    徳島東警察署 新町交番勤務 以降 徳島東署・徳島北署・警察本部等で生活安全部門、警務部門で勤務
  • 令和3年3月~
    特殊詐欺被害防止対策、犯罪抑止、対策等に従事

講話内容

特殊被害の分類

①オレオレ詐欺 ②預貯金詐欺 ③架空料金請求詐欺 ➃還付金詐欺 など

騙される人の心理は(犯人の言葉を信じ、自分の行動は正しいと思いこまされる)

①なんとか自分で解決しなければ・・・ ②当選金・還付金が欲しい! ③示談金を支払ってでも解決したい ➃家族に知られたら叱られる

県内における被害(33件)の状況

① 2年10か月ぶりに還付金詐欺が多発(銀行員役が電話でATM操作を指導し、払い戻す手続だと偽って、振込手続きをさせる。)

  • 被害者の全員が65~69歳の女性
  • 犯人からの接触は、全て自宅固定電話
  • 被害者は、留守番電話機能がない OR 設定していない

② 件数、被害額で最も多いのが架空料金請求

(有料サイト等料金請求、名義貸しの犯罪トラブル解決のための弁護士費用、示談金等をだまし取る手口)

  • 犯人からの接触は、SMSや固定電話など
  • SMS=サイト登録料などの未納料金
  • 固定電話=不動産等の名義貸し⇒犯罪指摘
  • パソコン=ウイルス感染サポート各目
    (突然、パソコン画面上に、「ウイルスに感染した」との表示とアラーム音が鳴り、感染したウイルスを除去する費用をだまし取る)

どうすれば被害に遭わないか・・・犯人と話さない

 ① 在宅中も常に留守番電話に設定

  • 電話が鳴っても、留守番電話に切り替わる前に電話に出てはいけません。
  • 相手が名前要件を録音するのを聞いてから電話に出ましょう。

② 防犯機能電話機の活用

  • 自動録音すると警告することで、悪意のある相手は電話を切ります。
  • 非通知電話を自動的に拒否できます。
  • 自動的に通話内容が録音され、いざという時の証拠となります。

③ ナンバーディスプレイの活用

  • 電話会社と契約する必要があります。
  • 家族や知人の番号を登録することで、安心して電話に出られます。
  • 登録外でも、市外局番の確認で相手の検討がつきます。

④ 相手の話を遮り電話を切る勇気を

  • 「不要です。失礼します。」と言って電話を切る。

⑤ 騙されてしまったときの備え

  • 個別にATM利用額の引き下げを
  • キャッシュカード利用の停止
  • 預金通帳などの管理方法を工夫

詐欺について<ひと言>

  「オレオレ詐欺」を始めとする卑劣極まりない「振り込め詐欺」が横行しだしたのは、2000年あたりからのようです。かれこれ20年以上に渡ってあの手この手の詐欺がはびこり続けているわけです。特に高齢者女性がおおく被害に遭っているようです。私もそうですが、「私は大丈夫」と思っている方も多いと思います。しかしこの種の犯罪を未然に防ぐ方策の一つとして『自分1人で対応せずに、必ず誰かに相談する』ことを心掛けたいものです。

『県下の交通事故発生状況と交通安全対策について』

 講師:徳島県警察本部交通部交通企画課
小畑 友紀子

講師

講師プロフィール紹介

  • 平成19年4月1日
    徳島県警察官拝命
  • 平成19年9月
    徳島東警察署 徳島駅前交番勤務 以降三好署、徳島名西署、警察本部、で警務部門、交通部門で勤務
  • 令和3年4月~
    交通企画課 配属
    交通安全施策の企画、立案、交通安全教育に従事

講話内容

令和3年10月末期の交通事故の特徴

① H16年以降減少が続く事故件数が横ばい状態
② 死者に占める高齢者の割合が高い(5割以上)

  1. 夜間における死亡事故が増加
  2. 飲酒運転による死亡事故が依然として発生
  3.  四輪乗用車の死者の9割がシートベルト非着用
  4.  自転車運転者の約9割に交通違反

令和3年徳島県警交通死亡事故抑止重点対策

① 子供と高齢者の交通事故防止

  • 高齢者本人:身体機能低下の自覚
  • 他者:高齢者の特性を理解する
  • 子供の安全確保

② 夜間の交通事故防止

  • ドライバー
    自動車のライト(前照灯のこまめな切り替え、日没30分前、早めの点灯)
  • 歩行者(自転車)
    反射材の着用

③ 飲酒運転等悪質危険運転の根絶

  • 「飲酒運転をしない、させない!」
  • 妨害運転(あおり運転)罪の創設
  • 携帯電話使用等(ながら運転)の罰則強化

④ 全席シートベルトの正しい着用の徹底

本年上半期の四輪乗車中の死亡者全員がシートベルト非着用であった

⑤ 自転車利用者に対する交通ルールの周知

運転者の責務(努力義務)

  • 自転車乗用中のヘルメットの着用
  • 自転車の点検整備
  • 損害賠償保険への加入

交通事故について<ひと言>

四輪乗用車の死者の約9割がシートベルト非着用とのことです。運転者、助手席はもちろんですが、後部座席のシートベルト着用も重要だと思いました。

不可抗力の交通事故がある一方で、飲酒運転による事故は断罪されるべき重大な罪です。殺人と同じ結果を招く場合さえあります。何としても飲酒運転は撲滅・根絶したいものです。また、しなければいけない課題だとおもいます。

以上のような内容をわかりやすく説明して頂きました。有難ございました。本日の参加者は85名でした。

次回の講話

令和4年1月17日外国人講師を迎え母国との生活習慣と日本で感じたこと等々御講話頂きます。

  • 日時
    令和4年1月17日(月)
    10:00~12:00
  • 場所
    総合福祉センター5階 ホール

写真:32期 常陸
記:31期 蔭山